フェンダー モダンプレイヤーストラトキャスターはマホガニーボディ


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FenderにModern Playerシリーズというマニアックな路線があるのですが、そのストラトのHSH配列のものがなんとマホガニーボディーなんです。
フェンダーとマホガニーの組み合わせというのはかなりレア!

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最近quelltllの音楽でも伝統的なフェンダーのオールドトーン以外の音も欲しくなってきていたので、発見してから星の速さで楽器を確保し、この挑戦的スペックに見合うアッセンブリーで楽器を再構成してみました。

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ピックアップはフロントからダンカンのP-Rails、これはP90とRailのピックアップをハムバッカーサイズにまとめてあるものなのですが、配線的にはPUセレクターがフロントのときにはP90、センターとのハーフトーン時はRailになるようにしています。
このP90の音は所有するGibsonのES175のP90と比較してもかなり本物のP90に近い感じします。

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ちなみに、純粋なPUの響きを確かめる際によく使う方法は、イアフォンをPUに近ずけて音楽を鳴らし、アンプで聴く方法です。
こうするとギターを弾かずに純粋にPUの音の特性だけを比較できます。

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このP90モードのP-Railsの音がマホガニーボディーのストラトとかなり相性がいいです。
フェンダーがカミソリのシャープさだとしたら、土佐犬が噛み付くようなワイルドな攻撃力があります。

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ハムバッカーではないので、ファズもいい感じに鳴ります。
ファズフェイスみたいなファズはインピーダンスの関係でハムバッカーでは音がつぶれきってしまって、いい音を作れなかったりするのですが、P90ならそんな心配もありません。
ストラトとP90の組み合わせってあまり例が無いと思いますが、実はストラトにハムバッカー載せるよりも使い勝手がいいのではないかと思いました。同じシングルコイルですし。

ちなみにモダンプレイヤーストラトは5Wayスイッチは4回路5点スイッチなので、ノーマルなストラトと比較するとけっこう自由度の高い配線ができます。

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センターピックアップはVanzandtのVintage Plusです。
別のストラトにVanzandtはTrue VintageとBluesを使っていて、枯れたヴィンテージトーンが気に入っていたのですが、あんまり枯れた鈴鳴りが得意ではないマホガニーという特性も考えて、True Vintageは相性が悪いと思い、Bluesだとモコモコすぎるかなというところで、Vintage Plusにしています。

HPより引用–
VINTAGE PLUS(6.3kΩ前後)¥20,000(税抜)
60年代のヴィンテージ・ストラトのサウンドをモチーフにアレンジされた枯れたサウンドは材に左右されることなく輪郭がハッキリと出て、ミッドの倍音が心地良く響きます。
http://www.taurus-jp.com/vanzandt/pickups.html

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最近シングルコイルの音は通常のストラトでもセンター一発という使い方が多いので、センターのストラト用シングルコイルの存在は重要です。
アレンジ的にも、フロントとリアのハーフトーンを使うようなフレーズの代用はセンター一発でいけることが多いです。

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リアはダンカンのインベーダーです。
これは飛び道具として考えてます。
ストラトのリアの単独の音っていうのは、あんまり僕の音楽で使うことが無いので、リアは無くてもいいくらいなのですが、quelltllの音楽でダウンチューニングしたハムっぽい分厚い音も有効に機能する場面が増えてきたので、一番下品そうなピックアップをセレクトしてます。

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これでクリーンを出すとかありえ無いと思ってましたが、JC120でタッチワウなんかと組み合わせると、スネ夫が自慢するときのテーマ曲のようなコミカルなファンクっぽい音が作れて、これはこれで面白いです。

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HSHのピックガードは一見普通に見えますが、アクリル塗料を使ってダメージ加工してます。
ネジはすべてブラックに交換してます。

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コントロール関係はESPのブラックニッケルのノブに交換し、1V2Tという普通のストラトと同じ配線ですが、センターのトーンはスイッチポットになっていて、プルするとフロントとリアをタップした音のハーフトーンが出せるようになってます。
実はこの音が一番このギターで気に入ってます。

P90の音がマホガニーの音とかなり相性が良く、ストラト用とは全然ちがう太くて荒々しいシングルコイルの音が出せて、それをインベーダーのタップのリアの音で補強してエッジが足される感じになります。

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ネックプレートはフリーダムのブラスの3mmのプレートに交換してます。
これはものすごく鳴りが大きくなるアイテムです。
ブラスなので純正フェンダーっぽいカリンとした音ではないのですが、ゴーンとエッジがきつく無い音が爆音で鳴るようになる感じです。
はなから、ヴィンテージ系とは違う系統のストラトの音を求める場合にはかなりいいアイテムだと思います。

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スプリングはESPのトレモロトーンスプリングType1に交換してます。
他の4本のストラトはRaw Vintageを使ってるのですが、これはまったく別のベクトルの音色になるスプリングです。
どちらかというと中低域寄りで、ヴィンテージのきらびやかなエッジを求める人には向きませんが、マホガニーとは相性がいいと思います。
まんま、ESPのギターのようなモダンな仕様にマッチするスプリングだと思います。

ストラトの鳴りが良くなるESPのトレモロトーンスプリング Type1
http://quelltll.com/blog/?p=80

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ブリッジはウィルキンソンのVS401のコスモブラックです。色は音に影響無いとおもいきや、メッキの種類で音は変わります。一般的にニッケルが一番音が良く、次がブラックニッケル、クローム、ゴールド、ブラックの順に響きが鈍くなると言われてます。

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ウィルキンソンの音はサステインがかなり長いです。
ステンレス製のサドルがネジでブリッジプレートに固定されるのでかなり安定します。サドルだけでなく、スタッドも内部の細いネジで底辺に固定できます。
ネジ系の遊びをとことん抑えているブリッジなので、チューニングの安定性もさることながら、振動のロスも減るので音は良くなります。

アームを使わない人にも恩恵はかなりあります。
いわゆる、フェンダー伝統のプレス鉄サドルの音とはちがうのですが、音が伸びるので白玉が綺麗に響きます。
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磁石で試したところ、イナーシャブロックも着磁したので、スティールブロックだと思います。ウィルキンソンはダイキャストやブラスが多いので、スティールはレアかもしれません。

トレモロのスムーズさはフロイドローズ並みなのですが、音は全然響きが殺され無い夢のようなブリッジです。
チューニングもかなり安定します。
マグナムロックやオイルナットを組み合わせればフロイドローズレベルの完璧さが手に入ると思います。

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ちなみにWilkinsonのVS401は廃番になっているのでファクトリズムという会社からオーダーしないともう手に入らないと思います。
店頭在庫は全国どこにもないと思います。

http://store.shopping.yahoo.co.jp/factorhythm/tremolo3.html

サドルのイモネジはステンレスに交換してます。
ここをステンレス化すると鳴りが大きくなると同時に、錆び無いというメリットもあります。
直接手があたる部分なので、サビサビになってネジが回らなくなるトラブルが多い箇所です。

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ペグはゴトーのマグナムロックとペグ側の弦高をコントロールするHAP機能を一つにしたSD91 H.A.P.M.に交換してます。
ウィルキンソンブリッジとマグナムロックの効果はすごいです。
フロイドローズほど全く動かないわけではないのですが
過激にアーム操作をしてもチューニングがほとんど狂いません。

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アームで狂わないということはチョーキングやハードなピッキング程度ではびくともしないということなので、アームを使わないギタリストにもおすすめです。

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今回マグナムロックにした理由は、6弦のみドロップAチューニングなどを使う機会が増えたので、だるだるに緩めた弦でもチューニングが安定するようにという狙いです。
本来ならドロップチューニングには太い弦を張ってテンションを稼ぐるのが鉄則なのですが、ライブでEとAを両方使いたいこともあり、あまりテンションがきつすぎるとレギュラーチューニングの音に支障が出るため、レギュラーチューニングをあくまでメインに据えて、ドロップもできるようにという狙いです。
ダルダルの弦にすることでチョーキングで5度くらい音を過激にベンディングできるので、ピッキングハーモニクスと絡めた奏法も昨年の”metamemory”あたりから使ってます。

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PU配列はHSHのもののみがマホガニーになりますが、SSSが好きな人は後でピックガードごと交換してしまってもいいと思います。

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僕はフェンダーのストラトをベッヒャーのタイポロジーのような意味で、スタンダードな形状の中での細かな違いを楽しんでいて、ボディー材違いのものを5本(スワンプアッシュ、アルダー、ホワイトアッシュ、マホガニー、ウォルナット)使っているのですが、マホガニーっていうのはどの材ともまったく違うというか、フェンダーっぽさすら感じ無いほどの強烈な個性の材なので、ストラトシェイプが好きだけど音はレスポールのほうが好きみたいなギタリストにもいいと思います。

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ちなみに、モダンプレイヤーシリーズはこの4月からに廃番になったようなので、このストラトも店頭在庫が無くなったら終わりだと思います。
フェンダージャパンも終了した2015年4月現在のフェンダーのラインナップにはマホガニーのストラトは消滅してしまいました。
モダンプレイヤーシリーズはフェンダージャパンではありませんが。

http://www.fender.co.jp

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